今回は、お客様との距離が一番近いSBIネオトレード証券のカスタマーサポート課で働くHさんにインタビューを行いました。勤続9年目のHさんは、課員の管理や問い合わせ内容の集計・分析を主に担当し、ホームページの改修、動画マニュアルの作成、メルマガの配信なども手掛けています。Hさんが日々の業務で感じるやりがいや課題、そしてカスタマーサポートの強みについて紹介します。
「しっかりとお話を聞く」お客様に寄り添った対応を基本に
まず、カスタマーサポートの対応でよくある質問や相談内容について教えてください
当社のお客様は取引経験者が多いので、取引制度等に関する質問よりも、ツールの操作方法や注文方法等に関する問い合わせが多いです。また、急な相場変動の際は、初めて追証(追加保証金)が発生したお客様からの問い合わせが増えることもあります。
お客様から喜んでいただいたエピソードについて、特に印象に残っているものを教えてください
お取引を始めたばかりの方から信用取引に関する質問をいただいた際に、メリットだけではなくリスクやご注意いただきたい事項についてご案内したことがありますが「良い点だけではなく悪い点も教えてくれて、誠実な証券会社ですね」と言っていただいたことがあります。
ネット証券ではお客様と直接お顔を合わせる機会も限られておりますので、お客様に信頼をいただくためには、お客様が電話の向こうでどういったことを感じていらっしゃるかを想像しながら対応を続けることが大切だと考えております。
もちろん言葉だけではお伝えしづらいこともありますので、ツールの操作方法といったお客様との会話の中で伝わりづらかった点を中心に動画を作成するなど、少しでもお客様の疑問解消や新たな気づきに繋がるよう工夫を続けております。
電話対応の際に心がけていることは何でしょうか?
お客様の質問を正しく理解するため、「まずはしっかりとお話を聞くこと」を意識しています。カスタマー対応の経験が長くなると問い合わせ内容を推測しがちですが、推測で話を進めてしまうとお客様の意図とずれが生じ、解決までに時間がかかる可能性があります。そうならないように、お客様が本当に知りたいことを把握するための質問を投げかけ、しっかりとお話を聞くようにしています。
特に、お客様から苦言をいただく際や障害等の対応時は特に意識を高めて、お客様のお話をよく聞き、少しずつ信頼関係を築けるよう努めています。
また、日中はお仕事の都合により電話でお話できる時間が限られているお客様もいらっしゃいますので、当社で対応可能な範囲でご都合に合わせてこちらからお電話をすることもあります。単なるコールセンターとしての応対だけではなく、可能な限りお客様のご都合やお考えを考慮し、個別に寄り添った対応ができるように心がけています。
必要な知識やスキルはリアルタイムで吸収。受付終了後のミーティングは欠かさない
続いて、カスタマーサポート課の普段の様子について聞いていきます。業務中のコミュニケーションやミーティングの頻度などについて教えてください
大手のコールセンターのように大規模ではないので、各オペレーターの対応状況が見える環境にあります。例えば、説明内容が適切でない場合や、お客様とのやり取りがスムーズに進んでいない場合はすぐに気付くので、リアルタイムでアドバイスを行っています。
また、カスタマーサポートの受付時間が終了した後には、その日の対応における改善点や増えている問い合わせ内容などを全員で共有し、翌日以降の対応に活かしています。
お客様の質問内容は多岐にわたると思いますが、豊富な知識を身に付けるためにどのようなことを行っているのでしょうか?
顧客対応に関わるリリースなどは全員で共有し、相場状況に影響するニュースなども逐一確認して課員に回覧しています。研修の場を設けるというよりは、知識の豊富な課員が先導してアドバイスを行い、業務中にリアルタイムで知識や対応スキルを身に付けられる環境づくりを徹底しています。
また、情報収集に対する意識が高いお客様が多いので、お電話での会話の中から学ぶことも少なくありません。
ちなみに、カスタマーサポート課の雰囲気や温度感はどうですか?
若手が多いこともあり、和気あいあいとした雰囲気でとても良い環境だと思います。一方で、課長はネット証券の黎明期からカスタマーサポート一筋で、業界経験が豊富なこともあり、投資経験の長いお客様からの難しい質問にも的確に回答をしていただけるので、課員は安心してお客様対応ができます。とはいえ、私は課員を管理する立場なので、時には少しピリッとした空気になることもありますが(笑)。
強みは「お客様をお待たせしない」対応と「人間味のある」対応
カスタマーサポート課での仕事でやりがいを感じるのはどのような時ですか?
やはり、お客様から「ありがとう」と言ってもらえた時です。他の部署ではお客様とお話する機会が少ないので、直接感謝の言葉をいただけるのはカスタマーサポート課の特権だと思います。当社は担当制ではありませんが、対応に満足していただいたお客様から「また指名したい」と言っていただいた時は、とても嬉しいです。
お客様の状況に合わせて、「どうしたら喜んでもらえるのか」「どうしたらスムーズに問題を解決できるのか」「こういった機能をご利用いただくとどうだろうか」といったことを意識して対応しているので、ネット証券のカスタマーサポートながら血が通った対応を心がけている点をお客様に評価していただいているのかもしれません。
逆に、落ち込んだり反省したりすることはありますか?
自分の知識や知見が足りないことにより、上手く対応できなかった時は本当にがっかりします。また、課員が上手く対応できなかった時も、私の研修や指導が足りていなかったのだと反省しますね。
カスタマーサポートの仕事に必要なスキルや資質は何だと思いますか?
お客様対応には「金融の知識」はもちろん必要ですが、日々の学習やお客様との対話などによって、コツコツと積み上げられていくスキルです。一方で、お客様に寄り添う気持ちやホスピタリティを最初から持ち合わせている人はまれです。また、一朝一夕に教えてすぐに改善されるものでもありませんが、コツコツと努力ができて、素直な気持ちでお客様のお話を聞くことができる人は、成長が早い気がします。
お客様の立場で考えてみると、メールなどの手段があるにも関わらずお電話をいただくのは、「早期に解決したい」などの強い意志があると考えられます。オペレーターの回答が正確かつ迅速なことを重要視する方もいれば、オペレーターが自分に寄り添って真摯に対応してくれることに期待している方もいらっしゃいます。
優秀なオペレーターになると、お客様からいただく質問に対して、回答を踏まえた取引ツールの使い方を提案するといった「コンシェルジュ」的な対応ができる課員もいます。AIの進化によりこういった領域も発展してはいるものの、お客様と直接対話した反応を見ながらの提案にはまだまだ及ばないと感じています。全ての課員ができるわけではありませんが、より多くのオペレーターにこういった提案ができるよう成長してもらいたいと思います。
最後に、SBIネオトレード証券のカスタマーサポート課の強みや、今後の展望などを教えてください
当社カスタマーサポートの圧倒的な強みは、「お客様をお待たせしないこと」「ワンストップで幅広い質問に答えられること」の2点だと考えております。ネット証券では、コールセンターにお電話をされたとしても、音声ガイダンスが入った後に、また待ち時間があることも多いですが、当社ではお時間を取らせることがなく、電話をかけていただければ、すぐにオペレーターにつながります。
また、大手の場合は、取扱い商品も多いので全てを網羅するのは厳しいかもしれませんが、当社は取扱い商品を絞って提供しておりますので、各オペレーターは着任前に当社の取扱い商品や取引ツールを一通り学習して、当社のサービスについてほとんどのことについて理解をしている状態でお客様からの問合せの受付を開始しております。
今後も、お客様にご安心してお取引をいただけるよう、迅速な問題解決や、親身になった電話対応を行えるよう、研鑽をして参ります。